沼(田透)にハマって考えてみた

no Numa-chan, no Otaku-life

篝警部補の事件簿4

古都鎌倉・奇跡の石殺人水脈

放送 テレビ東京
初回 2008年4月16日(水)21:00-22:48

役名 錦織信一郎
職業 会社専務
属性 普通キャラ
指輪 有り

粗筋&感想

 まず篝が読めねえよ! ちなみに《カガリ》ね!
 最初は飛ばします。
 沼ちゃんは宝石販売会社の専務です。マスコミにいろいろ訊かれています。
「ですからー、あの、記事は全くのでたらめです。週刊誌に書かれているような事実は一切ありません」
 どうやら店に詐欺の疑いが掛かっているようです。被害者の方々に一言、社長はいないんですか、と立て続けに責められて沼ちゃんは声を張ります。
「とにかく! 明日、改めて会見を開きますから……」
 真実を、正式な謝罪を、コメントを、と矢継ぎ早に迫るマスコミ。
 沼ちゃんが専務のニシキオリ宝石という会社、かつての某〝Oから始まる家具販売会社〟に似た雰囲気です。
 以降暫く飛ばして、会長(沼ちゃんの義父)と会長の娘の社長(沼ちゃんの奥様)がお客様を送り出した店の出入口から、帰ってきた沼ちゃんが入って、口を開きます(以降、店でする話じゃないです)。
「会見、明日の正午です」
「そう、ご苦労様」
 横柄な態度の奥様。君の気配りが足らんから云々、と会長が沼ちゃんを叱り飛ばします。
「専務の肩書きは、飾りじゃないんだよ。しっかりしたまえ!」
 沼ちゃん、黙して叱咤を聞いていました。それを後ろから私立探偵が見聞きしていました(だから店内で内輪揉めしちゃダメだって……)。
 私立探偵のエピの後、タイトルイン。
 豪奢な邸宅に如何にも警察が偽装してますってな車が横付けしました。沼ちゃんちじゃないかなーと思ったら、案の定沼ちゃんちでした。
 誘拐されたのは沼ちゃんの義父、ニシキオリ宝石の会長です。ところが沼ちゃんは家政婦さんに「熱いお茶貰おうかな」と結構のんびり。しかし左手に痛々しく包帯をしています。
 刑事が会長のご長男です、と言ったのに対して沼ちゃん、「義理の息子ですよ。妻が実の娘です」と言いながら、高そうな時計を包帯の上からしています。主人公に奥様はどちらに、と訊かれた沼ちゃんは「こっちが聞きたい位ですよ」と答えました。
 そこに別の刑事が、奥様は昨夜から戻っておらず、連絡もつかない、と主人公に言いました。更に社長(奥様)が今日〝この件(詐欺疑惑)〟について会見を開く予定だった、と週刊誌を開いて主人公に見せました。
 単なるすっぽかしではなく、会長同様誘拐された可能性もあるのでは、と所轄刑事。
 現場検証が続く中、沼ちゃんは供述します。
「今朝の4時頃です。2階の物音に目を覚まして――」
 回想場面、沼ちゃんのパジャマ姿ー! ちょっと何で再現部分の彩度を下げるのスタッフゥー! 階段を上がってきた沼ちゃんはうめき声のする方に。
「お義父さん? お義父さん?」
 更に部屋の奥に入っていく沼ちゃん。そこには、顔に布を被され、手足を縛られた会長が! 慌てて駆け寄った沼ちゃんに謎の人物が近付き、腕を殴り付けて馬乗りになるとスタンガンを首許に当てました。
 回想場面終了。あ、沼ちゃん可愛いベージュのカーディガン(どうでもいいかw)。さて、刑事が相手の人数を訊きますが、沼ちゃんは「多分……二人です。私が見た限りでは。何しろあんまり突然だったもんですから、もう何が何やら」と言ってから、突然横の家政婦を紹介して続けます。
「彼女が助けてくれるまで、殆ど意識がなくて……」
 主人公は家政婦に状況を訊きました。邸宅に着いたのは正午ちょっと前、誰もいなかったからおかしいと思って、と家政婦の回想場面に入ります。
 会長はベッドにおらず、そこには丸に星のマークが赤で描かれた封筒があり、中を見てびっくりしていると、うめき声が聞こえてきて、ベッドの右下に手足を縛られ、口をガムテープで塞がれた沼ちゃんが! 早く、早くガムテープ取って差しあげて! 実はこのガムテープ取るの、皮膚引っ張られて凄く痛いんだけどねw ガムテープ外された沼ちゃんは開口一番、「警察……警察だ! 強盗に入られた!」と叫びました。そこへ家政婦は犯人が残した紙を沼ちゃんに見せたのでした。家政婦の回想場面終わり。
 暫く飛ばします。
 再び邸宅内。沼ちゃんはソファに身を沈めて気落ちしてます。主人公は家族写真を見回しました。そこには会長の妻、そして沼ちゃんの息子が写っている写真が一枚もありませんでした。うーん。しかし沼ちゃんガタイ良いな。最後のラガーシャツの写真笑えるw
 刑事は沼ちゃんに息子と話させて欲しい、と頼みます。しかし沼ちゃんは「話になりますかどうか……」と自分の息子を突き放すような言い方をします。所轄刑事も石に話し掛けるようなもの、と否定的です(あんた息子の事どれだけ知ってるんだよ)。
 主人公と息子のくだりは飛ばします。
 電話が掛かってきました。犯人ならまず会長の安否確認を、と刑事から指示を受けて、沼ちゃんが受話器を取ると、いきなり会長が出ました。
『お、俺だ! 早く、早く助けてくれ! 頼む!』
「お義父さん! お義父さん!」
 沼ちゃんが叫んだ時、明らかに作られた電子音声が沼ちゃんの本人確認をしました。それに返事をした沼ちゃんに犯人は言います。
『メッセージは?』
「読みました。義父をどうするつもりですか?」
『警察に知らせない限り、会長は無事です』
 知らせとるがなー思いっ切り知らせとるがなー! しかし沼ちゃんは警察との手筈通りに白を切ります。
「勿論、知らせてません」
『郵便受けに携帯電話が入っています。それを持って、5分以内に車で家を出なさい』
 郵便受けにどうやって携帯電話入れたんだよ犯人、ってか警察は邸内くまなく調べなかったのかよw それはともかく。
「車で? で、行き先は?」
 プツッ!
 さすがに発信元分かるよね、こんな長い通話だし。しかし国際電話でした、しかもアメリカからのw
 やはり邸内を全く調べていなかった刑事が郵便受けからハンカチに包んで携帯電話を持って来ましたが、指紋鑑定や携帯電話への小細工をする間がないので、そのまま沼ちゃんに手渡しました。
 沼ちゃんがクラウン(ヘッドマークをアルミ箔で隠してるw)の運転席に乗り、小柄な女性刑事が後部座席に横になって毛布を被って隠れて、駐車場から所轄刑事の誘導で出ました(ねえこれ犯人見てたら危ないんじゃ……)。主人公の乗ったクラウン(ヘッドマーク以下略)も跡を追って発進しました。
 暫く走っていると携帯電話が鳴りました。沼ちゃんは女性刑事の指示で、片手運転で携帯電話に出ます(この頃の携帯電話に関する交通法規はどうだったんだろうか)。
「もしもし」
『その携帯はハンズフリーに設定されています。電話は切らず、そのまま北鎌倉駅方向へ向かいなさい』
 犯人、事前にハンズフリー設定にしとく辺りとても親切ですねw 沼ちゃんはダッシュボードに携帯電話を置きました。
 犯人は『あなたの行動は全て監視しています。命令に背けば、その時点で会長は死にます』と話します(全て監視してる割に雑なのが気になるが……)。
「で、行き先は?」と沼ちゃん。すると犯人は意外な事を言います。
『セイメイセキ』
 ババンとテロップ登場w でも何の事だか分からない沼ちゃん。
「セイメイセキ? 場所の名前ですか?」
『石です。ストーンです』
 ストーンw まあ一番分かり易くはあるけども、犯人オモロイなw それでも何のこっちゃな沼ちゃん。
「石? いや、わ、分からない、何の事です?」
『分からなければ、会長は死にます』
 犯人、おまっ……! どうすんだよこのどん詰まり感! その時、女性刑事から〝判るフリを〟というメモが回されてきました。
「ああ……あれか。思い出した」
 その間に女性刑事は後方の主人公に連絡しています。聞こえない、デカい声で喋れ、と言われますが、ハンズフリー携帯が音を拾ったらアウトなんでね。
 主人公はセイメイセキ……と考え込みます。
 捜査本部は文明の利器、パソコンでネット検索し、晴明石は安倍晴明にちなんだ石だと伝えます。
「ほれ、安倍晴明、映画にもなった陰陽師の!」
 映画のお陰で説明省けるから良かったなあw
 主人公達は会長のベッドの上に置かれていた封筒の話をし始めました。ペンタグラムですよね、という部下に主人公は「日本では晴明桔梗紋と呼ばれている」って、知ってたら何で最初に見た時に皆に言わないの! そしてテロップドーンw だって字幕出してないと漢字が分からんもんねw 主人公は「安倍晴明が陰陽道で使った魔除けの呪符だ」と続けました。だから何故そこまで分かっているなら(以下略)。
 そこに検索班から晴明石が三つあると知らせが入りました。二つはすぐに省かれ、残る一つは北鎌倉駅のすぐ北、八雲神社の境内だそうです。で、検索班の刑事が石は踏まないで下さい、踏むと祟りがあるそうです、とこんな時にどうでもいい事を言っているw
 さて車を停めた沼ちゃん、八雲神社に入っていきました。後ろの車の刑事達も間を空けて続きます(犯人が見てたらヤバいのでは……)。
 沼ちゃんは境内で晴明石を発見し、急いで駆け寄りますが、そこにはまたもや赤でペンタグラムの描かれた封筒が置かれていたのでした。
 開封して中を見た沼ちゃんは、後から来た主人公達に「これが……」と見せます(再三書くけど犯人に見張られていたらマズいのでは……)。
 捜査本部で県警捜査一課長が読むその内容は《直ちに現金1億円用意しろ。新札ではない1万円札を、5000万ずつスーパーヒカリのレジ袋2枚に剥き出しで詰める事。期限は明日の午後3時》。
 えー……じゃあデモンストレーションであんな〝石ですストーンです〟なんて事をした訳? とにかく、沼ちゃんが出てないから捜査会議は飛ばします。
 名前知らないけど横浜にある、よくテレビで見る高層ビルの一室。まだ目許のテープが痛々しい沼ちゃんが話し始めます。
「5000万は昨夜の内に何とか目処がつきました。残りの5000万は、私が持ち株を売って工面します」
 えー……警察って身代金の手助けしてくれないのー……。主人公は訊きます。
「持ち株?」
「自社株ですよ。代表権もない今の立場では、私が自由に出来る金もたかが知れてるもんでね」
 沼ちゃんカワイソス……。主人公は更に尋ねます。
「失礼ですが、経営の方はあまり芳しくないそうですね」
 訊き難い事をズバズバ訊く主人公に、沼ちゃんは皮肉な笑みで答えます。
「そんな事まで調べるんですか、警察は。ええ、はっきり言って先が見えてますよ。旧態依然とした体質に問題があるんです」
 某〝Oから始まる家具販売会社〟と同じって事ですね。最初に感じた印象は間違いではなかったんだ……。沼ちゃん続けます。
「義父は元々、オーダーメイドの高級ジュエリーで成功を収めた人でね。バブルの頃は絶頂期でした。億単位の注文なんてのもザラでしたよ。でも、結果的にその時のブランドイメージが墓穴を掘る事に……」
 その時、会議室がノックされました。沼ちゃんが「はい」と答えると、秘書が入って来ました。
 沼ちゃんは「便宜上、事件の事は話してあります。必要とあれば連絡を」と主人公達に紹介しました。
 秘書が主人公に名刺を差し出している横で、沼ちゃんは話し始めます。
「私はね、何度も説得したんだ、方針を変えなきゃ駄目だって。でも……義父は耳を貸さなかった。妻も一緒です」
 そこで主人公はつかぬ事を伺いますが、と前置きしてから質問します(主人公はさっきからつかぬ事ばかり訊いてるが)。
「奥様がホストクラブに通われていた事は、ご存じだったんですか?」
「また例の週刊誌ですか……。正直言って、記事を読むまで知らなかったし、興味もありませんね。お互い様での事は干渉しない間柄ですから」
 女性刑事はビックリして聞き返します。
「ご夫婦……ですよね?」
「だから?」
 この瞬間の沼ちゃんの氷のように冷たい表情! 上手いなあ。
 主人公は息子もそうなのか、と尋ねました。
「えっ?」
「息子さんともお互いに干渉しない間柄だと?」
 主人公、痛いところを突いたようです。沼ちゃんは怒気を含んだ声で返します。
「私は彼の自主性を尊重してるだけですよ。もう子供じゃないし、彼は彼なりにちゃんと考えてるんだ。小遣いだって十分与えてる。第一、事件と一体どういう関係があるって言うんですか。失礼だよ」
 帰りの車で、女性刑事は沼ちゃんを〝冷たい人〟〝息子さんも奥さんも可哀想〟と評します。しかし主人公は「案外そんなもんですよ、男なんて」とこれまた冷めた意見を述べたのでした。以降ちょっと省略します。
 捜査本部に着いた主人公始め、皆で息子が作ったサイトを見ていた時に、奥様が帰って来た、と連絡が入りました。
 邸宅でのゴタゴタは省きます。主人公が一課長との電話を終えた時、ちょうど沼ちゃんが一億円を持って邸宅に帰って来ました。秘書も同行しています。
 沼ちゃんと秘書が揃ってアタッシュケースを開けました。
「5000万・5000万で、ちょうど1億です」
 そこに不貞腐れた様子の奥様が来ました。沼ちゃんガバッと立ち上がり、駆け寄ります。
「今まで何処行ってたんだ?」
「どうして警察なんか呼んだの?」
 やっぱり噛み合ってないなこの夫婦……。沼ちゃん、自分の苦労も知らないで、とカチンと来たみたいで声を荒げます。
「何!?」
「パパの命掛かってるのよ? 1億位黙って犯人にくれてやったら良かったじゃない!」
「何だと!?」
 挙げ句、奥様は秘書に向かっていきます。上手く画面からハケる沼ちゃんお見事w
「そんなトコで何ボーッとしてんの? 用が済んだんならサッサと会社戻りなさい」
 そこに沼ちゃんが〝彼女は僕の秘書だ〟と割り込みます。
「君の指図は受けんよ」
「首にする権限は……私にある」
 奥様の言葉に、秘書は心底から憎しみを込めた目を向けました(←ここチェキラ)。それを見た奥様は言います。
「何なの? その目」
 怖あい女って怖あいw そこに沼ちゃんが秘書に告げます。
「良いから、君はここにいなさい」
 主人公、何かあるな、と秘書を見ています。
 奥様の恋人役でヒロシです、ヒロシです……が出てますが飛ばしますw
 再び邸宅。スーパーヒカリのスッケスケなレジ袋に一億円を入れる刑事達。接着部切れて抜けないか心配な位詰めてますが大丈夫なのかw
 刑事の一人が袋を持ち上げました。
「敵は良く考えてます。これじゃ発信器の付けようがありません」
 いや何か方法あるだろw まあそれはともかく、また携帯をハンズフリーにしたらこっちのもん、とか刑事が抜かしてますが、多分前回の失敗(?)に懲りて、発信元特定されない方法に変えるんじゃないかなあ。
 沼ちゃんが内ポケットに入れていた個人用の携帯電話に連絡が入りました。その声を聞いて沼ちゃんは驚愕して立ち上がりました。
「どうしてこの番号が……!?」
『身代金は揃いましたか?』
 犯人からでした。全員が沼ちゃんを注視しています。
「揃いました」
 その言葉で全員が犯人からと分かり、立ち上がって沼ちゃんに近付きます。沼ちゃんは続けます。
「指示通り、1億円を現金で5000万ずつ」
『今すぐ、車で出発しなさい。行く先は、追ってこの携帯に指示します』
「今すぐ車で?」
 何とか犯人との会話を引き延ばそうとした沼ちゃんですが、ブツッと通話を切られてしまいました。
 完全に裏をかかかれてしまった刑事達でしたが、対処している暇はありません。主人公は沼ちゃんの背を叩いて、「行きましょう!」と号令を掛けました。
 主人公は石に関する情報を持っている息子に協力求めて、同行して貰う事になりました。
 車庫では、沼ちゃんが携帯用ハンズフリーセットの他に、ネクタイにマイクを仕込まれています。刑事に犯人の指示をオウム返しして下さい、不自然にならない程度に、と言われて頷く沼ちゃん。
 警察と共に息子が行くのを知って、奥様が車の助手席に乗りました。主人公は犯人も一人で来いとは念押ししなかった、と奥様の同行を認めました。今回も小柄な女性刑事が後部座席に隠れます。出発した沼ちゃんと警察の車を見送る秘書(←ここもチェキラ)。
 暫く適当に流していたら、指示が入りました。
『湘南道路に出たら、そのまま西へ向かいなさい』
「湘南道路を、西」と沼ちゃんは短く繰り返しました。
 江ノ島が見えた頃、指示が来ました。
『西湘バイパスに入り、小田原へ向かいなさい』
「西湘バイパスを小田原へ」
 沼ちゃんが繰り返した刹那、奥様がハンズフリーセットを取り上げました。
「もしもし! 父は……父は無事なの!?」
『誰です?』
 犯人明らかに驚いてます。奥様が答えます。
「娘です。お金なら払うわ、父を返して!」
 ブツッと通話は切れました。奥様が呼びますが当然届きません。沼ちゃんはハンズフリーセットを奥様から取り戻そうとします(危ない! 前を見て運転して沼ちゃん!!)。
 警察の車。主人公の言う通り、犯人は奥様が乗っている事を知らなかったので、つまり車は監視されてない訳ですね。
 小田原方面に向かう沼ちゃんに犯人から電話。
『ホウジョウイナリのカワズイシへ向かいなさい』
 繰り返す沼ちゃん、焦って「何処です!?」と訊きますが犯人は答えません。
 警察の車では息子が北条稲荷の蛙石をパパパッとパソコン画面に出しました。何と優秀な情報屋。
「ホウジョウは北条時宗の北条、カワズイシは蛙の石だ。場所は小田原市東町」
 車は《小田原 北條稲荷》に到着。ちょっとー、主人公の説明と漢字が違うじゃーんw
「これかー」と沼ちゃん。
 奥様がなりふり構わず「パパ? パパ!」と叫び回るのを、沼ちゃんは奥様を抱えて止めます。そこに犯人から電話が入りました。
「もしもし、今蛙石に――」と沼ちゃんが言い掛けるのに犯人は指示を被せます。
『星月夜の森に行きなさい。星月夜の森のオトコイシです』
「えっ? 星月夜の森のオトコイシ?」
 今んトコ、沼ちゃんのオウム返しは犯人にバレてないですね。しかしオトコイシって……もしかしてアレ……。
「山王神社の事では? すぐ近く。ここから歩いて5分も掛からない」
 うっうっ、本当に優秀な情報屋、否、息子じゃのう……。息子に道案内され、刑事達は先回りしました。つまり車の方が回り道になるのね。
 山王神社に到着した沼ちゃんの車。降りてクルクル見回した沼ちゃんは「あれだ」と指差します。厭な予感しかしないw アチャー! 本当にアレな男石だったから、詳しい説明が画面に出ないわw とか思っていたら、沼ちゃんの携帯電話が鳴りました。
『横浜の弘明寺(グミョウジ←これ聞いただけじゃ分かんなかったよ!)へ向かいなさい。弘明寺のナナツイシです』
 犯人の指示でした。ちょっと犯人ー! 沼ちゃんをブンブン振り回さないでよ! 何なん小田原から横浜って!
「横浜の弘明寺?」
『18時迄に到着しなければ、取引は中止します』
 さすがに沼ちゃんも聞き返しました。
「おっお、ま、待ってくれ! こんな事してて一体何の意味があるんだよ――もしもし、もしもし、もしもし!?」
 奥様も混乱しています。「ねえちょっと……何? どうしたのねえ!?」
 聞いている警察も訳が分かりません。しかし刑事が言うような、尾行の有無を確かめるつもりではなさそうです。何か別な意図がありそうだ、と主人公。
 息子は弘明寺の場所が分かるみたいです。本当に優秀な情報屋だなー。その息子の作ったサイトの通りに振り回されている沼ちゃん達。今までの石で共通するのは、不吉な石である事、と息子は説明します。
 横浜の弘明寺に着いた沼ちゃん達。七ッ石を見付けましたが、何もありません。二人がキョロキョロしていると、寺の社務職(?)が声を掛けてきました。
「あなた宛に電話が入っております、どうぞ」
 と、どうやら社務所へ案内したようです。社務職(?)から電話を変わった沼ちゃん。今度は機械音声ではない肉声で指示されます。
『一度しか言わないからちゃんと聞いて。影向寺(ヨウゴウジ)のヨウゴウセキへ行きなさい。影向寺のヨウゴウセキです。以上』
 それだけ言うと通話は切れてしまいました。受話器を戻した沼ちゃんは無線で警察に伝えて、階段を降りて刑事達のところへ来ました(これじゃ刑事達の尾行は意味がないのでは?)。
「それと、電話の相手は肉声でした、男です」と沼ちゃんは刑事達に言います。
「肉声?」
 主人公は「よし、行きましょう」と全員に声掛けしました(もう既に尾行の意味はなくなっているw)。
 車中の奥様の携帯電話が鳴りました。奥様は一目見て閉じてしまいます(←ここチェキラ)。沼ちゃんは気になるのか「誰?」と訊きますが、奥様は「会社から」とだけ答えました。この夫婦、本当に相手に干渉しない、冷え切った仲なんですね。
 奥様、急に「ちょっとトイレ寄って。何だか気分悪い」と何処ぞの公園(?)の公衆トイレに行きます。女性刑事が尾行しました。
 トイレ内で浮気相手と電話する奥様。〝例のトコ〟で落ち合う計画のようです。あのー奥様、お父様が誘拐されてるんですよね?
 あまりにも長いので、女性刑事はドアをノックしました。返事があり、水が流れる音がしたので、女性刑事は安心して隣の個室に入りました。
 やがて女性刑事だけが出て来て、沼ちゃんに何事か訊いた後、主人公達の車に走って来ました。裏口から奥様がいなくなった、と報告する女性刑事。
 誰かと落ち合うらしい奥様はともかく、沼ちゃんは再び車を動かします。
 暫く所轄の捜査なので飛ばします。
 夜になり、沼ちゃんと警察の車はようやく影向寺に到着しました。沼ちゃんは前後を見回しながら、早足でヨウゴウセキを目指します。ようやく見付けた影向石を見てから、沼ちゃんは刑事達に来るように目線で合図しました。
 そこにはまた赤でペンタグラムが描かれた封筒が置いてありました。沼ちゃんは「ふう……」と大きな溜息を吐くのでした。
 捜査本部のトコは殆ど省略しますが、置かれていた封筒のメッセージは《我が有縁の地にあらず》でした。ちなみに影向石は釈迦がインドから《我が有縁の地に留まるべし》と投げた石なのだそうです。うーん……。
 その夜の邸宅。息子のトコは飛ばして、掛かってきた電話を取る沼ちゃんから。
 いきなり会長の叫び声がして、機械音声の犯人が告げます。
『取引は中止します』
「中止……!? どういう事ですか!? 義父は!?」
『あなたは約束を破った。警察が介入した以上、取引を続ける事は出来ません。会長ともこれまでです』
 そりゃあんだけ警察がバンバン前に出たらなあ……と私ですら思いますが。沼ちゃんは取引続行を諦めていません。
「待ってくれ! 警察に知らせた事は謝る。だからもう一度チャンスを――」
 しかし無情にも犯人はブチッと通話を切ってしまいました。
「もしもし……もしもし!」
 沼ちゃんが受話器を戻して頽れるのを、息子は驚きながら見詰めていました。
 捜査本部。最悪のケースに、これ以上マスコミを抑えきれない、今夜中に本部長と協議して結論を出す、と県警捜査一課長。
 そこに電話がありました。
 ビジネスホテルの一室で奥様の浮気相手が殺害されていて、そこには項垂れて溜息を吐く奥様がいました。まあ、この辺飛ばしても良いかw
 捜査本部は奥様による犯行説を立てています。そこに主人公を訪ねて私立探偵が来ました。私立探偵は奥様からの依頼で沼ちゃんの浮気調査をしていました。調査によると、沼ちゃんは秘書と浮気していて、秘書が住んでいる本牧のマンションも、沼ちゃんが二年前に買い与えたもんです、と私立探偵は話しました。そして結果を伝えたのですが、奥様は人目もはばからず泣き出したそうです。きっと愛していたんだね、その時までは……。私立探偵の話は続きます。二人は学生時代に知り合い、大恋愛の末に一緒になりました。父親は最後まで猛反対しましたが、それを押し切り結婚したそうです。奥様が会長に反抗したのは、後にも先にもその一度だけ……。
 その頃、邸宅では別問題が発生していました。秘書に先導された沼ちゃんが階段を駆け下りています。どちらに行かれるんですか、と訊かれた沼ちゃんは答えます。
「会社ですよ。火急の案件が生じたもので」
 刑事は制止しますが、沼ちゃんは外出してしまいました。
 しかし沼ちゃんは会社には寄らず、市内の宝石店をあちこち回り始めたのです。二人が探し回っているのは三カラットと五カラットのダイヤモンド、それもVVS・E(カラー)ランクのエクセレントカットです。蛇足ですが、カラット・グレードもとても稀少ですが、クラリティ・グレードFL(フローレス)、IF(インターナリー・フローレス)の次がVVS(1/2に分かれます)で、カラー・グレードは最上級のDの次がE(カットグレードは難しいので省略しますがエクセレントが一番美しいもの)なので、兎に角めちゃくちゃ数が少ない、恐らく入手し得る中では最高品質のダイヤモンドを、しかもそのレベルのもので三カラット四個、三カラット十二個も、明後日の正午迄に揃えたい、と沼ちゃん達は駆けずり回っているのです。
 夜、捜査本部。結局、二人が回った宝石店は全部で十二軒。総額二億円! どうやら犯人が裏取引に出たようで、沼ちゃんが前回の失敗から警察に言わない、と踏んだようです。
 以降、かなり飛ばします。ダイヤモンドを揃えて会社から出て来た沼ちゃん、社用車のセンチュリーに乗り込んで出発しました。
 途中下車したのは秘書です。主人公は秘書を追いましたが、見失ってしまいました。主人公は、秘書を探すのは女性刑事に任せて、偶然いた息子の尾行を始めます。
 暫く飛ばします。
 息子が地霊神社の祠(?)から地下洞窟に入り、発見したのは会長の遺体とその上に置かれた赤でペンタグラムの描かれた封筒でした。
「ちくしょう! 騙しやがって! ちくしょう!」
 悔しがる息子を主人公は保護しました。息子は叫びます。
「絶対殺さないって言ったのに! ちくしょう!」
 息子はダイヤモンドの入った袋を指定された机の下に貼り付け、会長を探しに行ったのです。つまり息子が本命の取引相手だったのでした。
 ただ息子はバラバラな家族を一つに戻したい一心で、沼ちゃんを石巡りさせたのだ、自分を知って欲しかったから、と供述しました。それを別室で聞く沼ちゃんと奥様。
 犯人に電話を読むように頼まれた、と供述していた便利屋を名乗った、詐欺被害者の兄が真犯人でした。しかし奥様の浮気相手が殺された時には、詐欺被害者の兄は警察で聴取を受けていました。即ち共犯がいるのです。それは沼ちゃんの秘書でした(ハイようやく繋がりました)。
 ソファに向かい合って座る沼ちゃんと主人公。会長略取誘拐、奥様の浮気相手の殺害容疑について秘書が犯行を全面的に認めた、と主人公から聞いた沼ちゃん、驚愕して前のめりになりました。
「まさか……。じゃ、義父を殺したのも……」
 それは否定した主人公は、犯人の犯行の動機を淡々と語るのでした。
 秘書は社長の事を調べていたのだ、と供述します。経理の友人から裏帳簿の事で相談されて、それで奥様が浮気相手に安物の宝飾品を流していると知った、と。最初は詐欺の証拠を掴んで、奥様を社長の座から失墜させれば十分と思っていたが、そんな時に詐欺被害者の兄に出会い、自分の中の魔物が目を覚ましたのかな……そう秘書は呟きました。そして沼ちゃんについて、信じてたから、と語ります。
「いつか奥さんと別れて、私と結婚してくれる……でも、事態はなかなか変わらなかった」
 だから奥様の浮気相手を殺して、奥様を犯人に仕立てようとしたのだ、と秘書は言います。もし奥様が先に部屋に入ってきたら、奥様を殺したと思う、と。そして、沼ちゃんと一緒になれるのなら、私は何だって出来る、鬼にだってなれる、と秘書は狂気を帯びた目で言い切るのでした。
「何故だ!? 何故そこまで!?」
 沼ちゃんは心底疑問に思ったのでしょうけど……いやいや、女性を軽く考え過ぎでしょ! 奥様も秘書も可哀想……。
 あとは省略しますが、沼ちゃん達、息子が望んだ一つの家庭にどうやら戻れそうです。